【韓国ビジネス】公平性が鍵!利益相反になる業務のスマートな断り方
こんにちは!皆さんの韓国語の実力をワンランクアップさせる【毎日ハングル】です!
今日のテーマは、ビジネスシーン、特に「職場で利益相反(Conflict of Interest)が発生する可能性がある業務を断る」という、少し高度ですが非常に重要なシチュエーションです。
最近の韓国企業では、「ESG経営(環境・社会・ガバナンス)」や「公正性(공정성)」が非常に重視されています。かつては上司の指示なら無理をしてでも従う文化がありましたが、今は「コンプライアンス(法令遵守)」や「透明性」が最優先されるトレンドに変わってきています。
そのため、自分の立場や人間関係が業務の公平性を損なう恐れがある場合、それを論理的かつ丁寧に説明して断ることが、むしろ「プロフェッショナルな態度」として評価される時代なんです。今日は、そんなC1レベル(上級)の皆様にふさわしい、洗練された表現を学びましょう!
🔑 今日の核心表現 (Key Expressions)
業務上のトラブルを未然に防ぐための、重要単語と表現を3つご紹介します。
1. 이해 상충 (利益相反)
- 発音 [ロ-マ字]: Ihae sangchung
- 英語の意味: Conflict of interest
- 詳細説明: 直訳すると「利害相衝」です。自分の個人的な利益と会社の利益が対立する状況、または公正な業務遂行が難しい状況を指す専門用語です。ビジネスの場では頻繁に使われます。
- 💡 発音のコツ (Pronunciation Tip):
- ‘상충’の’충’は激音(Aspirated sound)なので、息を強く吐き出して[ch]と発音します。
- [이해 상충] とはっきり発音しましょう。
2. 오해의 소지가 있다 (誤解を招く恐れがある)
- 発音 [ロ-マ字]: Ohaeu sojiga itda
- 英語の意味: There is room for misunderstanding
- 詳細説明: 断定的に「ダメです」と言うのではなく、「周りからそう見られる可能性がある」と婉曲に伝える、韓国語らしい配慮のある表現です。「소지(素地)」は「原因や可能性」という意味です。
- 💡 発音のコツ (Pronunciation Tip):
- 助詞の’의’は、話し言葉ではしばしば [에 (e)] と発音されることが許容されています。
- そのため、[오해에 소지가 읻따 (Ohaee sojiga itta)] と発音すると、よりネイティブらしく聞こえます。
- ‘있다’の’다’は、前の’있(it)’の影響で濃音化し、[따(tta)] と強く発音されます。
3. 제척 사유 (除斥事由 / 外れるべき理由)
- 発音 [ロ-マ字]: Jecheok sayu
- 英語の意味: Reason for exclusion / Disqualification
- 詳細説明: 公正さを保つために、特定の業務や審査から自分が外れるべき正当な理由を指す法律・行政用語ですが、ビジネスでも使われます。「規定により、私はこの業務を担当できません」と客観的に伝えるのに役立ちます。
- 💡 発音のコツ (Pronunciation Tip):
- ‘척(cheok)’のパッチム’ㄱ(k)’の後ろに’사(sa)’が続くため、’사’が濃音化して [싸(ssa)] になります。
- 実際の発音は [제척 싸유 (Jecheok ssayu)] です。
💬 実践会話 (Example Dialogue)
最近話題の「公正採用(ブラインド採用)」に関する業務での、上司(キム部長)と部下(イ次長)の会話です。
キム部長: 이 차장, 이번 신입사원 면접官으로 좀 들어가 줄 수 있나? 실무진 평가가 중요해서 말이야.
(イ次長、今回の新入社員の面接官として入ってくれないか?実務陣の評価が重要だからさ。)
イ次長: 부장님, 저를 믿고 맡겨 주시는 건 감사합니다만, 이번 면접には 참여하기가 좀 난처할 것 같습니다.
(部長、私を信頼して任せてくださるのは感謝しますが、今回の面接に参加するのは少し立場が難しいようです。)
キム部長: 아니, 왜? 무슨 문제라도 있어?
(え、なんで?何か問題でもあるのか?)
イ次長: 사실, 지원자 중에 제 사촌 동생이 포함되어 있습니다. 제가 면접을 보면 이해 상충 문제가 발생할 수 있고, 나중에 오해의 소지가 있을 것 같아서요.
(実は、志願者の中に私の従兄弟が含まれています。私が面接をすると利益相反の問題が発生する可能性がありますし、後で誤解を招く恐れがありまして。)
キム部長: 아, 그런 관계라면 당연히 제척 사유에 해당하지. 미리 말해줘서 고마워. 다른 사람을 찾아보겠네.
(ああ、そういう関係なら当然除斥事由に該当するな。事前に言ってくれてありがとう。他の人を探してみるよ。)
🇰🇷 文化のヒント & トレンド深掘り
「韓国企業における“公正(Fairness)”の重要性」
最近の韓国ドラマやニュースを見ていると、「ネロナムブル(내로남불)」という言葉をよく耳にしませんか?これは「自分がすればロマンス、他人がすれば不倫(내가 하면 로맨스, 남이 하면 불륜)」の略語で、二重規範(ダブルスタンダード)を批判する流行語です。
今の韓国社会、特にMZ世代の会社員たちは、この「不公正」に対して非常に敏感です。昔なら「情(정)」で親戚や知人を優遇することもありましたが、現在はそれが致命的なリスクになります。
今回学んだ「이해 상충(利益相反)」という言葉を使って業務を断ることは、単に仕事を避けるのではなく、「私は会社の規定と公正さを守る人間です」という信頼感をアピールすることに繋がります。上司に対しても、感情ではなく「規定」や「客観的状況」を理由にすることで、角を立てずにスマートに断ることができますよ!
📝 今日のまとめ & 練習問題
今日は、職場で利益相反を理由に業務を断る際の上級表現を学びました。
最後に、今日学んだ表現を使って練習してみましょう!
【練習問題】
次の( )に入る適切な言葉を選んでください。
「その業者と私は個人的な親交があるため、契約担当をするのは( )になりかねません。」
- 일석이조 (一石二鳥)
- 이해 상충 (利益相反)
正解は… 2番の「이해 상충」ですね!
皆さんの職場でも、公平性を保つために断らなければならない場面はありますか?
今日学んだ表現を使って、ぜひコメントで教えてください!
それでは、また次回の【毎日ハングル】でお会いしましょう!